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「具体的な前提条件(考え)の提示+質問」という“質問の仕方”を思考する

先日ある学生向けイベントに参加した際に気になることがあったので,その時のことをブログにまとめます。今回のテーマは「質問の仕方」です。これは学生だけの問題ではなく,ソーシャルメディア上でも頻繁に見かけることなので共感して頂けるのではないかと思います。読了後のご感想やご意見をお待ちしています。




今の時代は,以前よりも不確実性の高い世の中であり予測が困難であるため多くの人が「分からないこと」や「不安なこと」を抱えていますその一方で,「Google」などの検索エンジンが発達しており,よほどの情報ではない限りインターネットを利用すれば誰でも平等に情報を入手することができるようになりました。


このような状況下で,「分からないこと」や「不安なこと」を誰かに質問をすること」という行為は,日本の教育において「間違えること」や「恥をかくこと」を恐れるあまり質問をする習慣や文化が育たなかった中で非常に「貴重なスキル」だと思います。ただし,その一方で,質問をする際にあまりにも「抽象的でややもすると相手を困らせる質問をする人」が増えているという印象を最近抱きます。


特に多いのが,相手と前提条件や知識が共有されていない段階で「どうすればいいですか?」(この質問の仕方が個人的に最も嫌い)や「何がお勧めですか?」という極めて「抽象的かつ受け身(自分の頭で少しも考えようとしない)な質問」をしてしまうことです。




先日,都内で行われた学生向けイベントに参加していた学生が,ソーシャルメディアの第一人者である方に「○○さんが普段読んでいるお勧めのブログやチェックすべきウェブサイトは何かありますか,ぜひ教えてください」という質問をしていました。講演者の方は,少し困った様子を浮かべながら回答していたように私は感じました。


何故,その方が困った顔を浮かべていたのかを推測するに,質問の内容が「抽象的かつ受け身(あまりにも唐突)」であると感じたからだと思いました。もちろん,質問をすること自体は勇気のいることで素晴らしいですが,もっと「効果的(有益)な質問をすること」はできたのではないしょうか。


効果的(有益)な質問」をするために大切なことは,自分自身の「具体的な前提条件(考え)の提示+質問」という形を常に意識することだと考えています。


例えば,「私は■■という分野に興味があり,普段は●●や△△というブログを購読しています。もっと■■の知識を深めたいと思っていますが,○○さんが■■という分野に関して他に購読しているお勧めのブログはありますか,教えてください」という質問の仕方があるかと思います。もちろん,完璧な質問の仕方がある訳ではありません。しかし,先ほどの質問と比較すればその差は一目瞭然です。このように質問をしていたとしたら,講演者の方はもっと答えやすかったと思います。


質問の仕方」を観察するだけで,その人の「地頭力」や「知性」を感じるとることができます。また,「質問の内容」を聞けばその人が普段から情報に対してどのような姿勢をとっているのかを把握することが可能だと思います。相手から「良い回答を導くには良い質問が必要である」ということを意識しましょう。

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