こんにちは,毎週恒例のブログ更新です。
昨夜,このようなツイートをしたところ反響があったので紹介します。
上記のツイートをしたキッカケになったのは, 先日まで10日間旅をしていたフィリピン最終日にたまたま乗車したタクシーの運転手に言われたある一言でした。彼は笑顔で私に「俺にとって日本は大事な国なんだよね!」と切り出し始めて以下のことを教えてくれました。
特に大事だと思うことは「日本車は少し価格は高いけど燃費もいいし,丈夫で補償も付いている(から安心)」という箇所です。私は彼の話を聞いて今まで日本製の商品について抱いていた考え方が変わりました。
今までの新興国で需要がある(売れる)商品の一般的なイメージは「安かろう悪かろう」で質はあまり高くないけれど安価な韓国製や中国製のモノが売れて,高品質なんだけども価格が高いとされる日本製の商品モノは売れない,というビジネス誌やテレビの情報を鵜呑みにしていましたが,実のところ真実は「違う」のではないかと思い始めました。
確かに,新興国に限らずどこの消費者もモノを買う際に気にする大きなポイントの1つは間違いなく「価格」だと思います。特に,新興国の場合は1人当たりの国内総生産(GDP)が先進国並みの水準に達していないため,商品の質が多少低くても安価なモノを購入しようとするのは当然でしょう。
しかし,今後の新興国による経済成長とそれに伴う1人当たりの国内総生産(GDP)の増加を考えると,「安かろう悪かろう」という商品に対する需要は徐々に下がると思っています。(*このようなタイプの商品は頻繁に買い替えるコストが発生するためトータルで見れば負担額は大きい)
むしろ,商品の価格が多少なり高くなっても,自動車でいえば「燃費」,冷蔵庫や洗濯機いえば「省力化」などのポイントを丁寧に押さえ,なおかつ丈夫で長持ちして補償がついているとなれば,こちらの需要の方が将来的には高まってくるのではないでしょうか。(*ただし,無駄に高機能でむしろ燃料や電力を消費する商品は敬遠される傾向にあるのではないか)
フィリピン滞在中にショッピングモール内の家電量販店を巡り,冷蔵庫を中心に白物家電をチェックしましたが,大型冷蔵庫の売れ筋であると思われるサムスン製の冷蔵庫には目立つように大きな文字で「省力化(Energy Efficiency)」と書かれていました。
よく考えてみれば,私たち日本人も自動車や冷蔵庫を購入する際に気にしているポイントの1つとして当然のように「燃費」や「省力化」を考えているのではないでしょうか。今回の考察記事を書いていて感じたことは,先進国というある種の主観に満ちた「色眼鏡」をかけて新興国を見ようとすると,必ず大きな間違いを起こすのではないか,ということです。
<イベントのお知らせ>
11月8日(木)18時45分から私が所属している明治大学ビジネス・イノべーション研究所主催の第10回学生セミナーを明治大学リバティタワーで開催します。ご興味ある方は以下のリンクをご確認して,ぜひご参加ください。
第10回学生セミナー 公式FBイベントページ
http://www.facebook.com/events/426112644103092/
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昨夜,このようなツイートをしたところ反響があったので紹介します。
新興国だと“安かろう悪かろう”で製品が売れそうなイメージだけど、実はそんなことないような気がする。自動車にしても燃費や冷蔵庫にしても省力化というようなポイントが重要になりつつあると思う。現にサムスンの大型冷蔵庫の売り文句は「Energy Efficiency」だった。
— 原田康平@フィリピン さん (@Kohei_41) 10月 24, 2012
上記のツイートをしたキッカケになったのは, 先日まで10日間旅をしていたフィリピン最終日にたまたま乗車したタクシーの運転手に言われたある一言でした。彼は笑顔で私に「俺にとって日本は大事な国なんだよね!」と切り出し始めて以下のことを教えてくれました。
フィリピン国内におけるタクシーの大半は日本車(特にTOYOTA)で韓国車や中国車はあまり採用されてないとのこと。彼は「日本車は少し価格は高いけど燃費もいいし、丈夫で補償も付いているからタクシー車として採用される」と話してくれた。
— 原田康平@フィリピン さん (@Kohei_41) 10月 24, 2012
特に大事だと思うことは「日本車は少し価格は高いけど燃費もいいし,丈夫で補償も付いている(から安心)」という箇所です。私は彼の話を聞いて今まで日本製の商品について抱いていた考え方が変わりました。
今までの新興国で需要がある(売れる)商品の一般的なイメージは「安かろう悪かろう」で質はあまり高くないけれど安価な韓国製や中国製のモノが売れて,高品質なんだけども価格が高いとされる日本製の商品モノは売れない,というビジネス誌やテレビの情報を鵜呑みにしていましたが,実のところ真実は「違う」のではないかと思い始めました。
確かに,新興国に限らずどこの消費者もモノを買う際に気にする大きなポイントの1つは間違いなく「価格」だと思います。特に,新興国の場合は1人当たりの国内総生産(GDP)が先進国並みの水準に達していないため,商品の質が多少低くても安価なモノを購入しようとするのは当然でしょう。
しかし,今後の新興国による経済成長とそれに伴う1人当たりの国内総生産(GDP)の増加を考えると,「安かろう悪かろう」という商品に対する需要は徐々に下がると思っています。(*このようなタイプの商品は頻繁に買い替えるコストが発生するためトータルで見れば負担額は大きい)
むしろ,商品の価格が多少なり高くなっても,自動車でいえば「燃費」,冷蔵庫や洗濯機いえば「省力化」などのポイントを丁寧に押さえ,なおかつ丈夫で長持ちして補償がついているとなれば,こちらの需要の方が将来的には高まってくるのではないでしょうか。(*ただし,無駄に高機能でむしろ燃料や電力を消費する商品は敬遠される傾向にあるのではないか)
フィリピン滞在中にショッピングモール内の家電量販店を巡り,冷蔵庫を中心に白物家電をチェックしましたが,大型冷蔵庫の売れ筋であると思われるサムスン製の冷蔵庫には目立つように大きな文字で「省力化(Energy Efficiency)」と書かれていました。
よく考えてみれば,私たち日本人も自動車や冷蔵庫を購入する際に気にしているポイントの1つとして当然のように「燃費」や「省力化」を考えているのではないでしょうか。今回の考察記事を書いていて感じたことは,先進国というある種の主観に満ちた「色眼鏡」をかけて新興国を見ようとすると,必ず大きな間違いを起こすのではないか,ということです。
<イベントのお知らせ>
11月8日(木)18時45分から私が所属している明治大学ビジネス・イノべーション研究所主催の第10回学生セミナーを明治大学リバティタワーで開催します。ご興味ある方は以下のリンクをご確認して,ぜひご参加ください。
第10回学生セミナー 公式FBイベントページ
http://www.facebook.com/events/426112644103092/
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